ここで寄り道
~🍵🍪少し寄り道~ Vol. 6
【人工皮革と合成皮革は定義が違う】 展示会サンプルで人工皮革と合成皮革を混同して扱っているケースが見受けられました。 適正表記にするべく改めて掲載しております。 人工皮革:Artificial Leather。基材に特殊不織布を用いたもので、裏面の構造や機能、風合いまでを天然皮革に似せて作ったもの。不織布はマイクロファイバーなどによる緻密な構造を使用する。 合成皮革より価格が高い。 ※家庭用品品質表示法では基材に特殊不織布を用いたものとあります。 合成皮革:imitation leatherやsynthetic leather。基材に特殊不織布以外の生地(編み地や織物)を使い、その上にウレタン樹脂をコーティングし肩織りして柄を入れて天然皮革に似せたもの。 ※家庭用品品質表示法では基材に特殊不織布以外のものを用いたものとあります。 注意)どちらもポリウレタンを使用しているため加水分解による劣化やシミになり易い。また、暖房器具や日光なでも劣化があるので取り扱いに注意しましょう。 注意)合成皮革の樹脂層にポリウレタンではなく塩化ビニルを使われていることがあり、ドライクリーニングにした場合に表面が硬化する可能性が高く、また外観で判断が困難でもあるため要注意です。 天然皮革についても少し触れておきます。 天然皮革:real leatherやgenuine leather。鞣し(なめし)工程で皮のコラーゲン繊維に薬剤を浸透させ、繊維を安定化させることで柔らかく丈夫な素材に変化させます。
もっと詳しく知る~🍵🍪少し寄り道~ Vol. 5
【軽量・高機能性素材のひとつであるパーテックスの主な種類】 展示会サンプルでは素材の機能性を生かしきれておらず、特性を理解する上で今回はパーテックを取り上げました。 2025年に三井物産がPERTEXブランドの商標および特許を取得し、現在は三井物産テクノプロダクツが商品開発や販売を行っています。 PERTEXブランドは10種類以上あり、種類により特性が異なるので目的にあったものを選びましょう。 簡単に特徴を記載しますが、総評として軽量・透湿性・動きやすさを重視する傾向があるようです。 Shield(シールド):防水性と透湿性。主な用途:レインウエア Quantaum(クアンタム):軽量と通気性、断熱性。高密度で織り上げた極細ナイロン(20デニール以下、10デニール以下のクアンタムGLもある)を使用。 主な用途:ダウンや寝袋 Equilibrium(イクイリブリウム):軽量と通気性、湿気を逃がす。表裏で糸の太さを変えた二重織り構造(肌側:太い、外側:細い)。 主な用途:アクティブアウトドア Endurance(エンデュランス):防水と防風性。防水・防風性のある極薄ポリウレタンメンブレン(皮膜)を高耐久性ナイロンファブリック表面にコーティング。 Unlinited(アンリミテッド):耐久性と柔軟性、摩擦や引き裂きに強い。 主な用途:アウトドアギア Microlight(マイクロライト):非常に軽量で持ち運び易い。高密度で織り上げた高強力ナイロン糸(30デニールクラス)を使用。 主な用途:登山 Classic(クラシック):パーテックスの基本的特性を持つコアラインブランド。高強度40デニールナイロンを使用。 主な用途:一般的なアウトドア ※パーテックスに限らず、素材の特性を生かした企画をお願いいたします。
もっと詳しく知る~🍵🍪少し寄り道~ Vol. 4
【シボのある織物の色々】 前回(Vol.3)は、サッカー生地に似た生地でしたが、他にも撚糸の技法によるシボの表現にも色々あります。シボはシボでも色々あって覚えにくいですが、下記は代表的な名称なので覚えておいておかれると良いでしょう。 下記のように同じ楊柳でも素材によって表面感や手触りシボの出具合が変わってきます。 分かりやすい写真を記載します↓↓↓
もっと詳しく知る~🍵🍪少し寄り道~ Vol. 3
【サッカー生地に似た生地】 サッカーSucker:シアーサッカー。 張力(収縮力)の違う2種類の経糸をしじら織りにし表面に並み状のシワがストライプのように入った織物。経糸と緯糸の間にシワができ、シワのない部分は緯糸の本数が多く表面に凹凸が現れることも特徴。 しじら織り:張った経糸と弛ませた経糸を交互に配置し、独特のシボを出した織物。 リップル加工:綿や麻等のセルロース系の生地に水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)などの水溶液を付着(捺染)させて収縮させシワや凹凸が発現される。 全面的に均一なテクスチャが多い。 塩縮加工: 塩化カルシウム・硫酸カルシウム・水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)など塩類の水溶液に生地を浸し、収縮させることで凹凸やシワが発現される。部分的に生地を縮ませ柄や模様を作ることが多い。
もっと詳しく知る~🍵🍪少し寄り道~ Vol. 2
【ブロードの種別(日本)】 番手による種別があり、40番手(単糸)以上のものをブロード、20番手~30番手をポプリンで区別されていますが、中にはブロードが60番手以上の双糸、ポプリンは40番手位の単糸と表現されていることもあり、はっきりしない部分があります。 因みにイギリスやフランスは両者ともにポプリン、アメリカではブロードと呼ばれているようです。 下記はこのサイト内でコメントしている其々の内容です。 ブロード: タイプライターほど密度はないがやや厚めの生地。経糸と比較して緯糸は2倍近い太さの糸が使われるのでヨコ畝が見られる。 ポプリン: 経糸と緯糸の密度が異なり、経糸は緯糸の2倍。 この構造により表面のヨコ方向に細い畝が現れる。 参考程度で↓ ブロード:40番単糸~120番双糸 ポプリン:中~細番手 タイプライター:60~120番手
もっと詳しく知る~🍵🍪少し寄り道~ Vol. 1
【モノづくりに携わる皆さんへ】 素材選び、デザイン、パターン、なくてはならない出発点、これらが三位一体となったとき理想の商品ができます。 なーんだ、誰でも出来るじゃないと思われる方もいるかもしれませんね。しかし、素材の持つ特性を生かし着用シーンを想像しながらデザインし、それを縫製工程や副資材を考えながら形にしたパターン、ちょっとしたミスが製品の仕上がりやコストに影響を与える重要な工程です。専門知識が詰め込まれた部分です。 スタートラインが大事ということです。始めよければ終わりよし。皆さんも意識して頂けると幸いです。 ちなみに、展示会サンプルに真っ赤な辛口コメントには理由があります。 ~🍵🍪少し寄り道~ は非定期で発信しています( `・∀・´)ノヨロシク
もっと詳しく知る